はるきんの体験談

告白に成功した僕にはとうてい想像もできなかった彼女の正体の話

彼女に告白成功のその後

名古屋駅で、勢いだけの告白が奇跡的に成功し、
付き合い始めた僕たち。

嬉しさの冷めやらぬ中、彼女は約束があるということで、
駅に戻ることに。

もう付き合っているんだし、手をつないでもいいよね。

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と、ドキドキしながら

昨日は鉄アレーのように重かった腕を、
左隣を歩いている彼女の右手に触れました。

彼女はこちらを見て、

ニコっ

として、手を握り返してくれました。

短い駅までの道のりが、
ずっと続けばいいのにと思いました。

心臓の音がはっきり聞こえそうなくらいドキドキしていました。

手に意識が集中するあまり、
どこを歩いてきたかも覚えていませんでしたが、
いつの間にか改札の前です。

彼女
「じゃあまたね、メールするね。おやすみ」

と笑顔で手を振ってくれる彼女。

昨日の電車の中で見たその姿が、
今は僕の彼女として目の前にいるのが信じられませんでした。


「うん、気をつけて帰ってね。僕もメールするね。」

と言って、彼女が階段を上って見えなくなるまで見ていました。

ふーっ。

と、勢い任せの興奮がおさまってきたところで、
今更また足が震えてきました。

やっぱり、すごい恐かったからですね。

気持ちは伝えたいけど、
届かなかったら、フラれたらという恐怖はやっぱり凄い強かったです。

しばらく、駅で待ち合わせしている風に壁にもたれて、
落ち着いてから家に帰りました。

僕が電車に乗ってから、ケータイを開くとメールが来ていました。

彼女
ーーーーーーーーーーーーーーーー
今日はありがとう。
びっくりしたけどすごく嬉しかったよ。
大好きだよ。
ーーーーーーーーーーーーーーーー

読んだ瞬間に、メールロックですよ。
永久保存です。

ズキュウウウウンですよ。

これが若さか。。

ここ数年味わってなかった本物トキメキをありがとう。


ーーーーーーーーーーーーーーーー
こちらこそ、仕事の合間に会ってくれてありがとう。
今もまだ実感がわかないけど、とてもうれしいです。
僕も大好きです。
気をつけて帰ってね。
ーーーーーーーーーーーーーーーー

こうしてふわふわした足取りの中、家路につきました。

平日の間も、毎日夜にはメールしたり、
少し早く帰れれば、
時間の許す限り電話していました。

まだLINEとかのない頃だったから、普通の電話で、
かけ放題でもなくてすごい電話代になっていました。

1日数時間も電話してましたからね。

そんな長電話をしていると話すこともなくなってくるから、

今何してて、どんな姿勢で

とかわけのわからない話までムダだらけの電話ですが、
それが楽しかったですね。

そして、次の週末のデートの約束をしました。
待ち合わせは、僕の大好きな本屋さんの新風舎。

新風舎は、出版社がやっている本屋兼カフェと言うお店でした。

新風舎の扱う本は、どれも個性的な内容のものばかりで、
大人向けから子供向けのものまで様々でした。

子供向けの本が置いてあるところは、
ちょっとした秘密基地みたいで、
丸く囲まれた本棚の中に、トンネルをくぐって入っていく、
子供しか通れなさそうな小さなトンネル。

大人向けのコーナーは全体的に黒で統一された雰囲気で、
座って読めるところもたくさんあるけど、
そこに座ると周りからの視線をあまり感じないように、
工夫されてたりします。

カフェブースもあって、お店全体でコーヒーの良い香りがします。

雨の日に来るとスタンプが3倍もらえるので、
ムダに雨の日は行きたくなります。笑

久屋大通り沿いでにぎわっている外とは違って、
静かな別世界が広がっているのが新風舎です。

デートの日はいいお天気でした。
待ち合わせよりもだいぶ早く来て、この空間を楽しんでました。
待ち合わせ時間が近くなってきたらメールを送っておきました。


ーーーーーーーーーーーーーーーー
先に入って待ってるね。2階のカフェにいます。
ーーーーーーーーーーーーーーーー

しばらくしたら、ひょこっと彼女が来ました。
小声で
「お待たせ。」

と言って隣に座ります。

「ステキなお店だね。」
とまた小声で話して、一緒に本を見て回りました。

彼女もワクワクしてくれているみたいで、
子供向けのブースも入っていったり楽しそうです。

一通り見て回ってから、
ここではあまり話せないので外に出ました。

この日から、栄の辺りでデートするときは、
定番の待ち合わせ場所になりました。

外に出ると、途端に夏の暑さと、セミの喧騒が戻ってきました。

今日は久しぶりに彼女もお休みの日だったので、
1日買い物したり、ブラブラする予定でいました。

近くに東急ハンズがあるので、
そこで文房具とか、雑貨をブラブラ見て回ったり、

ラシックに行って、オシャレな雑貨屋さんで照明を見ながら、

彼女
「照明好きって言ってたよね。
 自分でお店開きたいんだっけ?」


「うん、いつかは照明の雑貨屋さんを開きたいなぁ。」

と、たわいもない夢の話なんかしながら、
デートっぽいデートをしました。

暗くなってからは、カップルじゃないとなかなか行けない
テレビ塔に登りました。

初めて入ったテレビ塔の中は、やっぱりカップルだらけで、
展望台の窓際は2人掛けの椅子やソファーがあって、
どこもカップルが座っていました。

窓から見える久屋大通りはキラキラしてとても綺麗で、
カップルとしてこれた嬉しさも高まりました。

ただ、あまりにカップルがみんなイチャイチャしていて、
落ち着かないので1周して下に降りて、

1階にあるマ・メゾンという洋食屋さんに入りました。

テラス席もあって、オシャレな感じのレストランでした。

昼間の暑さもやわらいで、過ごしやすくなってきたので、
外が気持ちよかったです。

たくさん歩いたので、座った途端に2人とも

「あー、生き返るーー。」

と思わず言ってしまいました。w

マ・メゾンはハンバーグが有名なので、
ハンバーグとお酒を少し頼んで乾杯しました。

向かい合わせで座っていると、
自然と彼女の目を見てしまって、

彼女
「なぁに?」


「いや。。」

と言うまたこのやりとりをしてしまう、恥ずかしい展開でした。

夜の薄暗いところで、街灯のオレンジの照明と、
テーブルのろうそくに照らされた彼女の目は、
黒目が大きめに見えてますます可愛く見えました。

ご飯を食べて、ほろ酔い状態のまま、
近くのオアシス21に歩いていきました。

ここの展望台もけっこうキレイなので、彼女と行きたかったのです。

オアシス21は、巨大なアートのオブジェのような施設なのですが、
全体的な形は真上から見るとラグビーボールのような形で、
天井から時間まで吹き抜けになっています。

地下はイベントスペースになってたり、お店が入ってたりします。

屋上が、ガラス張りになっていて、
さらにそこに水が張られていて、
覗くと水の中に街があるように見えます。

見ろ!

人がゴミのようだ!!

フハハハハハハっっっっ!!!

じゃなくて。。

夜はライトアップされていて、さらに幻想的です。
ここに彼女と来るのが夢でした。

ささいなの夢ですが、本当に彼女ができて、
一緒に来ることができました。

人がまだ沢山いましたが、

ここで手をつなぎたい。。

酔った勢いのせいにしていきたい。。

いくんだ。

いくんだ。。

逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ。。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴっっっ

スタンドに力を借りて重い手をあげる。。

意を決してまた手をつなぎました。

ほろ酔いで紅潮したほっぺの彼女も、
こちらを見てくれます。

彼女
「きれいだね。」


「ここに一緒に来たかったんだ。」

彼女
「そうなんだ。
 連れてきてくれてありがとう。」


「こちらこそ一緒に来てくれてありがとう。」

。。。

言葉少なく、手をつないだまま展望台を歩いて回りました。

夜のオアシスに来たのは初めてじゃなかったけど、
今までで1番キレイに見えたオアシスでした。

1周回ったら、地下まで降りて栄駅に向かいました。
今日は一緒に電車に乗ります。
まだお別れじゃないのが嬉しくて、足取りも軽かったです。

お互いの家に帰るのに名古屋駅で乗り換えだったので、
名古屋駅まで一緒に行きました。

名古屋駅で降りて、JRの改札の方に歩いて行く途中、
またあの告白した広場に寄って行きたくなりました。


「ねぇ、またあそこで少し座って行かない?」

彼女
「うん、いいよ。行こう♪」

と、彼女ものってくれました。
相変わらず今日も広場のあちこちはカップルだらけです。

今日は僕らもカップルなのが嬉しかったです。

空いているところを見つけて、
あまり人目も気にならないところに座りました。


「今日は楽しかったね。たくさん歩いたから疲れた?」

彼女
「ううん、平気。楽しかったね、こんなお休みは久しぶり♪」


「僕も久しぶりだなぁ。
 いつもなんとなくお休みが終わってしまって。」

彼女
「私もそう。寝て終わっちゃったりしてね。」


「そうそう!」

彼女
「フフフ」

。。。


「ねぇ、変なこと言ってもいい?」

彼女
「うん、いいよ。」


「キス、してもいい?」

彼女
「うん、いいよ。」

「うん、いいよしか言わないじゃん。」

彼女
「フフフ。」ニコっ

。。。

ドクン

   ドクン

      ドクン

 

酔った勢いにせよ、
なんてことを口走ったんだぁ。。

ドクン

   ドクン

      ドクン

 

いくしかない

人目も今ならない

よし、いくんだ!!!!

 

スッ、、、

ズキュウウウウン!!!

触れるか触れないかくらいの、

フレンチキスでした。

 

あまりの気恥ずかしさに、
何事もなかったかのように、前を向く僕。

横から彼女の視線が痛い…。

恐る恐る彼女の方を見ると、満面の笑みでした。

彼女
「フフフ。。。」


「ハハハハ!」

と恥ずかしくてお互いに笑っちゃいました。

もう少し、そこにたたずんでから、
彼女をJRの改札口まで送って行き、見送りました。

これが彼女との初デートでした。

初デートの後のすれ違い

それからは、また彼女は仕事が忙しく、
メールや電話はしていたけど、
なかなか会ってデートというのはできない日が続きました。

外でデートは難しいけど、
仕事終わりに僕の家に来てくれたり、
彼女の家に呼んでくれたりして、
自然と合鍵をお互いに持つようになりました。

僕が仕事で遅くなった時は、
彼女が先に部屋でご飯を作って待ってくれてたり、
逆に僕が彼女の部屋で待ってたりしました。

なかなか休みが合わないなりのお互いの工夫でした。

でも、彼女の家で待つことになった初めての日には驚きました。

朝よっぽど急いで出かけたのか、
めちゃめちゃ部屋が散らかっていて、
の踏み場もないくらいでした。

忙しすぎて片付ける余裕もなかったのかな

若干ショックを受けつつ
片付けられるものは片付けて、
洗い物をしたりして待ちました。

けっこう深夜になって、うとうとしていたら彼女が帰ってきて、

顔を真っ赤にして恥ずかしそうに平謝りしてました。

なんか、逆に申し訳なかったなと思いました。

それよりも、毎日こんなに遅くまで働いていて、
片付ける余裕もない彼女が心配になりました。


「お疲れ様、遅くまで大変だったね、仕事忙しかった?」

と聞くと、彼女は真剣な表情で言いました。

彼女
「嘘をついているつもりではなかったんだけど。
 実はね、私、本業以外にも仕事してるんだ。」


「え、そうなんだ、どんな仕事?」

彼女
「ネットワークビジネス。」


「ふーん…。そうなんだ。」

彼女
「いつか話さないととは思ってたの。
 真剣にビジネスとしてやっているし、
 はるきんにもわかってほしいと思ってたの。」


「そっか…。」

彼女
「うん。今日もね、そのアポで人と会ってて、
遅くなっちゃったの。
ごめんなさい。」


「それはいいよ。」

彼女
「ありがとう。
今度、私のビジネスの話も聞いてくれる?」


「うん、わかったよ。
 でも今日は遅いから、ご飯食べて寝よう?」

彼女
「うん、そうする。」

。。。

彼女からネットワークビジネスの話を聞いたショッキングな日でした。

彼女とネットワークビジネス

翌朝、彼女からネットワークビジネスの会社の説明や、
彼女自身が独立して働いていきたい夢の話を聞きました。

マッチングサイトに登録しているのも、
ビジネスのアポ取りのためで、
僕と会ったのもその一つだったこと。

でも、会って本気で好きになったからこそ、
告白をオーケーしてくれたこと

今も、アポで男性と会っているけど、浮気はしていないこと。

彼女を信じてほしいということ。

そして、会社の製品は絶対良いものと自信があるので、
登録をしてほしいと言うこと。

今度セミナーがあるので、一緒に来てほしいこと。

そんな話でした。

その時は、もう付き合い始めてからカナリ経っていて、
僕に断る選択肢はありませんでした。

でも、ダマされたわけではないけど、
複雑な気持ちでした。

別に犯罪でもないし、応援したい気持ちもあるけど、
割り切れない気持ちでした。

後日、セミナーには一応参加しました。

彼女がそこまでして入れ込む会社はどんなかを見たかったし、
仲間にも会ってみたい気持ちはあったからです。

彼女は会場準備があるとのことで、
先に行っているので1人で会場まで行きました。

街外れにある公会堂のようなところの会議室でやるようでした。

会場につくと

彼女
「あ、はるきん!こっちこっち!来てくれてありがとう!」

と、チャキチャキ働いている様子の彼女。

周りには男女たくさんのスタッフというか、
ビジネス仲間がたくさんいて、
みんなやけにフレンドリーに絡んでくる妙な雰囲気でした。

とりあえず席に1人で座って、セミナーを聞いてみました。

この会社が扱っているのは、

化粧品や浄水器等の健康志向向けの製品
ということと、
ネットワークビジネスの販売形態をとっていることが分かりました。

正直、僕は同じような仲間になる気も起きないし、
そこまで魅力のある製品だとも思いませんでした。

でも、彼女が本気でやっているビジネスだからと言う気持ちで、
浄水器だけ買って使ってみることにしました。

セミナーが終わった後も1人で家に帰り、
なんだか寂しい気持ちになりました。

もともと、彼女がこのネットワークビジネスをしていなければ、
彼女と僕が出会うこともなく、

付き合うこともなかったんだから、
感謝すべきところはあると思います。

でも付き合ってから、
会う時間もほとんどないほどネットワークビジネスに身を捧げていて、

アポだから他の男性と会っていると言う事実に、
すごく複雑な思いでした。

よくテレビで聞く話で、女性が

「仕事と私とどっちが大事なの!?」

と詰め寄る場面が頭に浮かびます。

男でもそんなことを思う自分は女々しいのかなと思いました。

それからも彼女との付き合いは続いて、
相変わらず会える時間が少ないので、
お互いの家で待っていたり、
待ってもらったりして会っていました。

たまに休みが合ったときには、
大須にブラブラ買い物に行って、
お団子を食べ歩いたり、
お好み焼き屋さんで激安のお好み焼きをおばさんに焼いてもらったり、
タピオカ飲んで、たい焼き食べて、
そんなふつうのデートをしていました。

年末年始にお互いの家族と急に会うことに

年末年始には、たまたま地元が近かったこともあって、
帰省していた彼女が

ーーーーーーーーーーーーーーーー
双子の妹とその彼氏とボーリングに行くけど、
一緒に行って、ダブルデートしよう?
ーーーーーーーーーーーーーーーー

と誘ってきました。
楽しそうだったので行くことにしました。

ボーリング場についてみると、
すでに彼女とその妹と彼氏が車で待っていました。


「お待たせしました!はじめまして、はるきんです。」

彼女
「来てくれてありがとう。
 こっちが私の妹で、こちらがその彼氏さんです。」


「どうも、妹のMです。」

妹の彼氏
「はじめまして。」

と、妹はほんとに彼女と瓜二つで、
あえて言うなら
妹が彼女よりさらにガーリー?フェミニン?

な感じでした。

ほとんど同じなんですけどね。w

彼氏さんは何かツンツンしてるというか、
カッコつけな感じで、イケスカない感じでしたが、
まぁ、ボーリングだけだし、テキトーに。

ボーリングなんて、1年に1回やるかやらないかなので、
すごい久しぶりでした。

お互いのカップルチームに分かれて、合計本数勝負で勝ったら、
アイスをおごってもらえるということで始まりました。

1ゲーム目は練習ということで、
テキトーに流して2ゲーム目からスタートしました。

先に、僕の彼女が投げます。

練習の時からでしたが、かなり運動オンチなご様子…。

これは相当ハンデあるんじゃないか?

と言うことで、自分もそんなうまくないけど、がんばりました。

今まで出したこともないターキーとか出したりして。

それに触発されて、妹の彼氏さんも熱くなってきて、
ただでさえ腰パンだったズボンがずり下がってきて、

Hurley

と書かれた蛍光オレンジのボクサーパンツが見えてるのがおかしかったです。

勝負としては、僕の健闘もむなしくアイスをおごることに。

ガーターを連発してた彼女が

私が払うから!

とムキになっていたのが可愛かったですが、
まぁ割り勘でおいしくアイスを食べました。

彼女の家族と会ったのは初めてだったし、
性格は全然違うのがわかって面白かったし、
来て良かったなと思いました。

その後はお互い好きに行動しようと言うことで解散して、
彼女は僕の車で送って行くことになりました。

でも、そのまま家には帰らず、

僕の実家に行きたい

という話になり、実家に来て遊ぶことになりました。

当時、小学校低学年と幼稚園くらいの甥と姪たちは、
彼女や、カップルと言うものに色めき立ち、
大騒ぎで彼女に絡んで、一緒に遊ぼうと騒いでいました。

子供は嫌いじゃないみたいで、
一緒に遊んでいる光景を僕は端から見ているという状況でした。

もう僕は甥と姪の遊ぼう攻撃で疲れ果ててしまっていたので。笑

実家で大賑わいの中、ご飯を食べた後、彼女を送っていきました。

彼女の実家に行くのは、
流れの中で急に決まったので全然心の準備ができていませんでした

なんか、どう挨拶したものかと、
ドキドキしてきました。

年末で間違いなくお父さんもいるだろうし。

結婚の挨拶でもないし。

お付き合いさせていただいております、はるきんです的な?

カナリ変な汗が出てきました。

彼女の案内で家には無事に着いて、
そのまま帰ろうかと何度思ったことか。。

しかし玄関先にはすでにお父さんが!?

い、行かざるをえないじゃん!!!

お父さん
「あー、どうもありがとうね。
 さぁ、ちょっと上がってお茶飲んでいってよ。」

と気さくに言ってくれます。
ドキドキしながら、
失礼のないように細心の注意を払いながらお座敷へ。

テレビがついていたのに、
お父さんが消してしまって無音の空間。。


「あの、はじめまして、はるきんと申します。
 娘さんとお付き合いさせていただいております。」

と、正座でガチガチの中、なんとか挨拶をしました。


「娘がいつもお世話になって。」

と話していると、お母さんがお茶を持ってきてくれました。


「どうもはじめまして。寒かったでしょう。お茶飲んでね。」

と優しそうなお母さん。


「ご実家はどちら?」


「熱海です。」


「あらそうなの、ご両親は私たちと同じ位のお年なの?」


「いえ、うちの両親はもう60歳半ばくらいです。
 僕は末っ子で、歳とってからの子だったみたいです。」


「あら、そうなの。まだお勤めになっているの?」


「前は静銀で働いていたんですけど、
今は定年して、別の会社で働いています。」

お母さん
「えっ!静銀だったの!私たちは2人とも静銀なのよ。」


「そうなんですか。」


「熱海で○○さんて、もしかして、
お父さんの下の名前ってKさん?」


「え!はい、そうです。ご存知なんですか?!」


「もう昔ですけど、沼津の支店で働いていたときの支店長で、
一緒に働いてたのよ。」


「えー!そうだったんですね、すごい偶然。」


「ほんとに、世間は狭いわね。」


「ほんとだねぇ、もうお茶飲んでよ。」

、、、、。

と急に身近なエピソードが出てきて、
和やかな雰囲気になり、無事に挨拶を終えて、帰りました。

彼女の実家に行くなんてはじめての経験で、

めちゃくちゃハードル高かったなぁ…。

珍しく平日の昼間に彼女から電話が

その後も相変わらずな関係が続いていたある日。

僕はその日は仕事で、名古屋から福井まで納品に行く予定で、
高速を走っていました。

すると、珍しく彼女から携帯に電話がかかってきました

平日の昼間にかかってくることなんて今まで1度もありません。

何かあったのかなと思って、ハンズフリーで出ると、

彼女
「もしもし…。」


「どうしたの?」

彼女
「今、病院…」


「え?なんで?体調悪いの?」

彼女
「わかんない…。」


「え?わかんないって何?どこの病院?」

彼女
「わかんない、どっかの大きい病院」


「え?どうしたの?」

彼女
「多分、事故にあったのかな…」


「そうなの?大丈夫?!」

彼女
「うん…どうしよう…
 なんか身内の人呼んでって言われて、
でもこっちに家族いなくて…」


「そうなんだ、わかった。
 とりあえず、ちょっと今すぐはいけないから、
 仕事のキリをつけてすぐ向かうから、
 看護師さんに病院の名前を聞いて、メールに入れておいて!」

彼女
「うん、わかった、ごめんね…。」


「とりあえず看護師さんの言うことを聞いて、安静にしててね!」

彼女
「うん…。」


「じゃあ切るね!」

電話口の声はうつろで、状況が全く掴めず、
パニックになっている様子でした。

今すぐにでも病院に行きたかったけど、
よりによって今日は急ぎの遠出ですぐに行けませんでした!

速攻で行って帰ってくるしかなかったので、
限界まで飛ばしました。

午後にようやく名古屋に戻ってきたので、メールを確認すると、

彼女
ーーーーーーーーーーーーーーーー
病院は〇〇病院でした。
お母さんと妹が来てくれて、今は自分の家に戻ってきました。
心配かけてごめんね。
ーーーーーーーーーーーーーーーー

という事だったので、病院ではなく彼女の家に向かいました。
彼女の部屋に入ると、
彼女はベッドでしょんぼりした様子で座っていて、
ベッドの横にお母さんと妹が座っていました。


「大丈夫?
あ、こんにちは、この間はどうも。」


「わざわざありがとうございます。」


「いいえ。事故にあったって、どうしたの?」

彼女
「よく覚えてないんだけど、
自転車で会社に向かってる途中で、
車にぶつかったみたいで。
 最近忙しくて、あまり寝れてなくて、
ぼーっとしてたのかも。」


「そうなんだ、怪我はどんな?」

彼女
「うん、擦り傷くらいみたい。
 ぶつかったときの事はあまり覚えてなくて、
気がついたら病院だった。」


「そっか。最近すごい忙しそうだったもんね。
 でも、体を大事にしてね。
 体壊したら元も子もないんだから。」

彼女
「うん…そうだね…」

一応、で大怪我はしてないようだし、
しっかり受け答えもできるように戻っていたので、
ひとまず安心しました。

この後もお母さんや妹から

体を大切にしろとか
注意力が散漫になっているからだとか、
いろいろ言われてたけど、

納得はしていない様子の彼女でした。

こうと決めたら変えないガンコなところがあるので、
今の状況を変える気はないんだろうな

と思いました。

途中で投げ出すのを極端に嫌がるところがあって、
本業も会社から部署替えで無茶ぶりされている様子だったけど、

泣きながらも遅くまで頑張っていました。

そんながんばっている姿を知っているから、
心配しながらも

やめなよ

強くは言えませんでした。

その後もやっぱり彼女は本業も、
ネットワークビジネスも辞めませんでした。

しばらく見守っていたけど、
自分との時間は益々なくなる一方で、

ネットワークビジネスのつながりが一部でもある今の関係は、
すごくいびつで、不健全なように思っていました。

だから、

別れることにしました。

すごく好きだったけど、

どこまでいっても、
このいびつな形が直る事はないと思ったから。

そんな話でした。

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